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141 142 143 大陥胸湯

141「傷寒六七日、結胸熱実、脈沈而緊、心下痛、按之石鞕者、大陥胸湯主之。」

「傷寒六七日、結胸熱実し、脈沈にして緊、心下痛み、之を按じて石のごとく鞕き者は、大陥胸湯之を主る。」

結胸して熱が実し・・・病理
脉沈にして緊・・・結胸の脉は、寸脉浮、関脉沈。この脈が沈にして緊になる。つまり寸口の脉が浮から沈になり、関上の脈が沈に緊という状態が確定される。
寸口の浮がないのは、精神性発汗が無くなっており、関上の脉と同じになっている。
どうして精神性発汗が無くなっているかと言うと、熱実が心下痛としてハッキリしているので、不安どころではないためです。
結胸では、胸膜の緊張が主体なので、静脈環流の減少により、動脈の血液流量の減少により、脉が沈となると考えています。そこに熱実が存在するとなると、胸膜内は更に圧が高まり、それが石のように硬く、心下が痛み、これが全身の緊張を引き起こし、脉を緊にします。そうすると、心下の痛みと硬さと脉の緊は連動していることになります。

142「傷寒十余日、熱結在裏、復往来寒熱者、与大柴胡湯。但結胸、無大熱者、此為水結在胸脇也。但頭微汗出者、大陥胸湯主之。」

「傷寒十余日、熱結ぼれて裏に在り、復(かえ)って往来寒熱する者は、大柴胡湯を与う。但だ結胸し、大熱無き者、此れ水結ぼれて胸脇に在りと為すなり。但だ頭のみ微汗出ずる者は、大陥胸湯之を主る。」

前条では、熱実ではあるけれど発熱はしていないのです。しかし十数日経つと、熱実は発熱に発展しています。
いよいよ発熱し始めたら大柴胡湯を与えなさい。
この発熱により、いままで胸に結していた邪が熱と共に外発するので、結胸の形が崩れ、内外の流通が可能になり、その結果寒熱の往来が生まれ、この状態には大柴胡湯で対処することができます。
これに対し、熱実から発熱に発展せず、結胸熱実の熱を治めようと水が集まる場合は、頭に微に汗が出ることから分かります。この状況は結胸ですから大陥胸湯で対処します。
熱に因る胸膜の緊張が、水による胸膜の緊張に変わるのですが、脉証はどうなるのでしょうか。脉沈而緊は、熱が水に変わることに因って胸が石のように硬く痛む状態から、硬さは少し和らぎ、痛みも痛いというよりは呼吸ができないような圧迫感となるのではないでしょうか。結胸として流通の阻害は同じなので、緊の程度の違いがあるぐらいで、脉としては沈緊となるのでしょう。
往来寒熱の場合では、胸と表に寒熱が往来し始めることは、流通していることになります。ですから、脉沈緊は結胸のときよりも和らいでいると思います。

143「太陽病、重発汗而復下之、不大便五六日、舌上燥而渇、日晡所小有潮熱、従心下至少腹鞕満而痛不可近者、大陥胸湯主之」

「太陽病、重ねて発汗し、而して復(ま)た之を下し、大便せざること五六日、舌上燥いて渇し、日晡所(じっぽしょ)小(すこ)しく潮熱有り、心下より少腹に至るまで、鞕満して痛み、近づくべからざる者は、大陥胸湯之を主る。」

「之を下して、大便五六日せず」というのは、「下した後、五六日便秘」なのか「攻下したが排便なく、攻下以前から数えて五六日便秘する」なのか、どちらでしょうか。
「重ねて発汗」は、発汗をしています。発汗しても治らないので、次に下しています。下しても下しても治らない状況だと思うので、排便はしていると考えます。
その後の様子は、「不大便五六日、舌上燥而渇、日晡所小有潮熱、従心下至少腹鞕満而痛不可近者」となります。これは不大便五六日後の状況です。

この状況はどのような様子なのでしょうか。
「心下より少腹に至るまで、鞕満して痛み、近づくべからざる者」と「心下痛み、之を按じて石のごとく鞕き者」を比べてみると、その範囲が違います。
心下より少腹までですから、胸膜と腹膜の膜全体に広がっています。
結胸というよりも結膜です。
この胸腹膜の結している状態には、大陥胸湯が対応します。

「痛みむために近ずくことができない」
「近ずくと痛む為、近ずくことができない」
患者は、医師に近づてほしくない。
それはなぜ
腹診がいや
触れると痛みが益す
歩いてくる振動で痛みが益す
静かにしてほしい

何を意味するのでしょうか。
外部からの影響を嫌っています。
それは痛みが外部からの影響に因って強くなるのでしょう。
それは、表に近いところが痛みを感じていることになります。
また心下より少腹(膀胱)までの広い範囲であることなどから、
臓腑ではなく、胸膜腹膜の結していることを、現わしていると考えます。

胸腹膜の結の状態は、津液の流通を阻害し、また前条の往来寒熱には至っておらず、しかし熱実は有る為、舌上燥して渇し、日晡所小有潮熱となっています。
下したにもかかわらず、不大便となる理由は、腹膜の結することにより、腸の運動が阻害されるためです。
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しょうかんぽん

Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

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