スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

太陽中風の桂枝湯

太陽中風の図
12「太陽中風、陽浮にして陰弱、陽浮の者、熱自発。陰弱の者、汗自出。嗇嗇悪寒、淅淅悪風、翕翕発熱、鼻鳴乾嘔の者、桂枝湯主之」

上図のように「陽浮熱自発」と「陰弱汗自出」の2局面を持つ複合状態である中風の説明をしています。
上昇面を陽、下降面を陰と表現しています。
2条の中風では発汗と悪風により解熱と発熱を示していました。
ここでは実際の症状と対応処方を、また同時に傷寒との違いを示しています。

3条において「脈陰陽ともに緊の者、傷寒と名づける」と記述された「陰陽ともに」は、「陽浮にして陰弱」と対比させるためのものです。

結論から言いますと、中風は2局面を持っており、中風の中で繰り返されます。つまりこの条の中風は太陽の場から他の病位に進行することないと考えます。
脈が弱というのは陽の浮に対して弱と感じることを指しており一般的な脈弱ではありません。
一方傷寒は「陰陽ともに緊」とし、2面性を持たず、一方向へ進むことを意味しています。その力強さがあるために傷寒は病位を渡る場合もあり、太陽病内で治療できる者や、太陽病で始まった者でも陰病に渡ってしまう場合もあります。

そして実際の症状が記述されています。

嗇嗇悪寒 淅淅悪風 翕翕発熱について。
淅淅(セキセキ)とは「風の音、鈴などがチリンチリンという音の形容」
   つまり「そよそよと悪風」
嗇嗇(ショクショク)とは、「いやしい、むさぼる、つむ、ひかえめ」
   來(らい)と亠回(りん)。來は農作物、亠回はそれを収蔵する穀物蔵。
        蔵に入れて散じないことから、倹嗇の意味になる。
   それらより、「体熱を閉じ込めておきたい為の悪寒」
翕翕(キュウキュウ)とは、おこる(鳥が飛び立つ、多くのもの一斉に起こる)とは別に翕翕―職責を尽くさないさま。
   翕翕・訾訾、莫供職也。(後漢書)
      訾訾(シシ)は「怠惰で職務を勉めないさま、ああと嘆きの言葉」
      莫は「おそい、くらい」
      供は「すすめる、そなえる」
   これらより「だらだらとした様子の発熱」
整理すると
「身を縮めるようなしぐさをしている悪寒がある」汗はありません。
「風がそよぐように、たまに悪風がある」このときに汗があります。
「他の人から見るとやる気のなさそうな感じの発熱」なので微熱です。

悪寒と悪風の違いは、寒く感じる強弱の違いではありません。
  悪寒は、寒い感じが継続しています。
  悪風は、寒いと感じるときと感じないときがあります。断続的です。

以上のことを踏まえて解釈すると、下記のようになります。
「身を縮めるようなしぐさをしている悪寒があるときもあり、風がそよぐように悪風があるときもあり、他の人から見るとやる気のなさそうな感じの微熱があり、鼻がグズグズし、軽いむかつきがある。脈を診てみると、あるときは浮で熱が出そうな感じもするが、あるときは汗が出て前回の発熱しそうな脈浮の時よりも、弱く感じる。この人には、桂枝湯です。」
スポンサーサイト

この記事へのコメント

トラックバック

URL :

プロフィール

しょうかんぽん

Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。