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131,132,133 血証 抵当丸

131「太陽病、身黄、脉沈結、少腹鞕、小便不利者、為無血也。小便自利、其人如狂者、血証諦也、抵当湯主之。」

「太陽病、身黄、脉沈結、少腹鞕く、小便利せざる者は、血無しと為す也。小便自利し、其の人狂の如き者は、血の証たること諦かなり、抵当湯之を主る。」

前条では、瘀熱が裏にあり、それが下血することにより解する場合を述べていました。
この条では、血証がある場合と無血の場合に、身黄、脉沈結、少腹満の症状があり、無血の場合は小便が不利となり、血証があり、小便自利の場合は抵当湯がよろしい。となります。

「太陽病、身が黄色くなり、脉沈結、少腹鞕、小便が不利の者は、血が少ないからです。しかし同じ症状で、小便自利して狂のような血による症状が有る場合には、抵当湯を与えなさい。」

少腹が硬いが満はしていない、これは腹膜の緊張はあるが、臓器のトラブルは無いと考えます。
血証とは、瘀血により現れる症状でしょうか。
瘀血とは、瘀熱を持った血。
瘀熱とは、鬱積して発散できない状態の熱。
前条から始まるこのグループは、太陽病における血を主体とした病気のグループと考えます。

「血証明らかなり」となることが、よくわかりません。
「浅田栗園は、この条は太陽の変が、或は瘀血に帰し、或は瘀熱に帰するを論ずるなり。熱の液に併するもの是は瘀熱たり、熱の血に併するもの是は瘀血たり。その候法も亦差別なしとせず。今脉の沈結、少腹鞕は両岐に亘ると雖も、身黄と小便不利とは則ちその瘀熱に属するを知るべし、故に血なしと日う。此れは乃ち茵蔯蒿湯の主る所なり、陽明編に小便利せず渇し水漿を引くものは瘀熱裏にありとす、身は必ず発黄す茵蔯蒿湯之を主る所なり、小便自利しその人は狂人の如きもの、此れは脉沈結、少腹鞕を帯びて之を言う、という。」(傷寒論入門より)

やはり、血に関わる物事がよくわかりません。
陽明病編にて、再度考察します。

132「傷寒有熱、少腹満、応小便不利、今反利者、為有血也、当下之、不可余薬、宜抵当丸。」

「傷寒熱有り、少腹満、応じて小便不利ところ、今小便利になる。それは血が有る為です、当に之を下しすべし、余薬すべからず、抵当丸に宜し。」

「陰陽倶にして、熱が有り、熱が少腹に在る為満(硬くは無い)となり、これに対応して小便が不利になるところ、今小便利になるのは、血が有る為です。当にこの血が下れば癒えます。下れば余薬はいりません。抵当丸が宜しい。」

130,131条と太陽病の出だしだったのが、傷寒になる理由は何でしょう。
「傷寒有熱」と宣言して始まっています。
条文に書かれている病状が「少腹満、小便利」だけで、身黄、狂もなくては抵当丸を選択できません。
せめて「傷寒有熱」の症状を追加したいと思います。
傷寒有熱の証に少腹満があり、小便不利になる条件がそろっているのに、実際には小便利になっている(それはおかしい)。その理由は、邪としての血が有る為です。
傷寒有熱の証とは、「陰陽倶に熱が有る」、「表裏倶に熱が有る」と解釈します。
この条文が前の条文と違うところは、熱が裏に在るだけではなく、全身に在るところです。
全体に熱があっても、この場合は抵当丸が宜しいとなります。

133「太陽病、小便利者、以飲水多、必心下悸。小便少者、必苦裏急也。」

「太陽病、小便利する者は、水を飲むこと多きを以って、必ず心下悸す。小便少なき者は、必ず裏急を苦しむなり。」

この条文は前条までの血証ではなく、小便の利不利について、話を進めていると解釈されています。

血証、抵当湯との関係は無いのでしょうか。
血証は下腹部、裏、内に瘀熱が有る為、小便利、小便自利、になっています。それが今、小便が少なくなってきたら、それは何を意味しているのでしょうか。
それは、少腹硬満が悪化し、閉尿に進んでおり、最後には閉尿して苦しむことになります。
また、血証として小便利する者が、水を多く飲む場合は、裏にある瘀熱を治するための生理と考え、その代償として心下悸が現れるのではないでしょうか。
私としては、このように前条と絡んで解釈し、この血のグループの条文と考えます。

これで傷寒論・太陽病中編が終わりました。
普段とてもよく使う処方と使い慣れていない処方とでは、使用している経験が解釈を助けてくれ、逆に経験のない処方の解釈は新たな気持ちにさせてくれます。

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この記事へのコメント

承認待ちコメント - - 2010年08月15日 12:49:06

このコメントは管理者の承認待ちです

ありがとうございます。 - しょうかんぽん - 2010年08月18日 11:01:47

コメントを書いていただきありがとうございます。

>「脈沈結で少腹鞕であり足太陽膀胱経から肝胆に病邪が及んだのであれば小便は不利となるが、ここでは小便自利し狂の如くとあるため、手太陽小腸経から肝胆の気機を障害したことが分かり、血証であることは諦かである。この時の主治は低当湯である。」

この状況の説明を現代生理または病態生理でしたいと思っています。

これからもよろしくお願いします。

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プロフィール

しょうかんぽん

Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

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