スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

126 以医吐之過也

126「太陽病、当悪寒、発熱、今自汗出、反不悪寒、発熱、関上脉細数者、以医吐之過也。一二日吐之者、腹中飢、口不能食。三四日吐之者、不喜糜粥、欲食冷食、朝食暮吐、以医吐之所致也、此為小逆。」

「太陽病、当に悪寒、発熱すべし、今自汗出でて、反って悪寒発熱せず、関上の脉細数なる者は、医之を吐するを以っての過つなり。一二日に之を吐する者は、腹中飢え、口食する能わず。三四日に之を吐する者は、糜粥を喜ばず、冷食を食せんと欲し、朝食するを暮に吐するは、医之を吐するを以って、致す所なり、此を小逆と為す。」

「反不悪寒、発熱」を「反って悪寒も発熱もない」と読むのか、なぜ「反って悪寒なく、発熱だけ」とは読まないのでしょうか?
脉細数は、血管の収縮が主体となってため、脉細と心拍が数になります(交感神経の亢進)。
もし発熱があるならば、発汗があるため寸口は尺中より弱く、尺中は寸口よりも強くなります。拍出量も心拍も多くなるので、たとえ血虚であったとしても脉に力強さが感じられるはずです。
脉の寸尺に特徴が無いということは、発熱悪寒は無く、もっというならば外邪による病が解消しているか、または嘔吐に因る影響で脉証が変化しているかです。

もし脉証から考えて、外邪の解していたなら「反」はいりません。
医が吐させた目標は「悪寒、発熱」です。
そして、発汗した・・・????
ちょっと待って
「自ら汗が出た」のは自然に汗が出たことになります。服薬後ではありませんから、吐剤は使っていません。
つまり下記の様に解釈します。
「太陽病、当に悪寒と発熱がある。しかし今自然に汗が出ている。先ほどの悪寒と発熱がない。脉は関上が細数です。医師は之を吐して様子を見た。」
となります。
次が
「一二日後、お腹はすくが食べることができない」
「三四日後、暖かいお粥は食べたく無く、冷たい物が食べたい、しかし朝食べた物が夕方に吐してしまう。」
「この症状は、医が吐させたからです。これを小逆といいます。」
「逆」は、治療法は正しく目標の病は治したが、別の病気が現れた、副作用が出た時に使います。

前条までが火の使い方、この条からは吐の使い方になります。
葛根湯や桂枝湯の発汗剤を使わずに、すべて吐法で対処する治療法の一部がここに抜粋させていると考えます。

もう一度「脉細数」を考えます。
発熱悪寒時に、脉細数が現れる状況はいつですか?
外寒に触れたときに、脉細数が現れるときがあります。
まだ病気にはなっていない最初に寒に触れた時、体温が一瞬奪われ、皮膚は引き締まり血管は収縮します。(この時脉細数は現れますが、発熱はありません。)すぐに皮膚を暖める為に血液が送り込まれてきます。この送り込まれる気血が体表を暖めることができないと邪実が発生したことになります。
悪寒発熱から自汗出て、外寒に触れた時の状態に戻った、つまり半分治りかけた状態です。

もう一つの場合は、陽明のような内熱があるため外寒の悪寒発熱を打ち消し、そして熱の発散の為に自ら汗を出すと考えることができます。
これは吐剤の目標が内熱となります。
この場合の脉を考えます。
悪寒発熱無汗では、脉浮緊数です。
内熱の発汗により脉浮緊数が脉細数になるでしょうか。
発汗により緊は解消されます。
浮であることは限定されていませんから、OKです。
数は実でも虚でも現れます。
問題は細です。
寒邪と内熱が相まって、脉が細くなるでしょうか。
もしも寒と熱が混じり合って見掛け上解消したならば、自汗出がなくなります。
自汗出になるには、内熱が寒に勝たなければなりません。
そう考えると、脉細にはなりません。

結果このようになります。
「太陽病、当初は悪寒、発熱があった。しかし今は自然に出て、先ほどまであった悪寒や発熱がなくなっている。脉を診てみると関上が細数である、(少し不安が有るが)医師は之を吐し、時が過ぎていく(様子を見る)。一二日吐がある者、食べたいが食べられない。三四日してまだ吐がある者、食べられるようになってきたが暖かい粥は鼻に着くのでうれしくない、冷たい物が食べたい、しかし多くを食べると朝食べた物が夕方には嘔吐になる。これは医師が下した為に起こる病で、小逆という。(吐がなくなれば治ります、日数が過ぎていくにつれ良くなっていることがわかります。)」

過・・・すぎる、あやまち。(字統より) すぎる、すごす、あやまち。(字源辞典より)
スポンサーサイト

この記事へのコメント

トラックバック

URL :

プロフィール

しょうかんぽん

Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。