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傷寒 小柴胡湯 その3

(条文の傷寒を除いてあります。)

ここで気が付いたことは、どうもこのグループは胸腔と腹腔の中で起きていることに限定されているのではないでしょうか。
横隔膜を食道と血管が貫いているため、「臓腑のトラブル」か「胸膜腹膜のトラブル」なのかに迷うことになります。当然迷走神経、脊髄神経の頚神経に影響する程度により病状が変化し、その病態を把握しなければならないということになりなした。

106「二三日、心中悸而煩者、小建中湯主之。」

この二三日は、康治本にはありません。
このグループのスタートは、この「心中悸而煩」からとなります。
他の症状や脈証が書かれていないということは、心中悸而煩以外は正常となります。
それぐらい軽症だということです。
脈証に変化を現わさない心中悸而煩があるのでしょうか。
それは考えられません。
そうすると、問診をしている時は正常で、心中悸而煩のときがあることを患者から聞き取るが、しかしその時の診断では異常が見つからないと考えられます。

横隔膜ヘルニア前兆でしょうか。
腹腔内圧が上がり、胃が胸腔内に押し上げられて、心中悸と煩となっています。
腹満が見られないほどの程度です。

102「四五日、身熱、悪風、頚項強、脇下満、手足温而渇者、小柴胡湯主之。」

脇下満は、なんでしょうか。
「壁側胸膜には知覚線維が分布しています。臓側胸膜には知覚線維は分布していません。また横隔膜には横隔神経と肋間神経が分布していて、痛みが胸壁に感じることもあれば、肩甲部に放散したりします。」
四五日経つと、横隔膜付近にトラブルが発生し脇下満となり、横隔神経と肋間神経が刺激され、肩甲部にも伝達されると頚項強となります。
肺の底部、胸膜、横隔膜のどこかに炎症が発生しました。
炎症の初期なので発熱というよりも身熱となり、これにともなう悪風があります。
手足温によって外寒による悪風ではないことが確認できます。
渇は有りますが、小便利不利の症状までには至っていません。
106条とは、病態が全く違います。
しかし、この2条が続いていることの理由が、次の103条で明らかになります。

103「陽脉濇、陰脉弦、法当腹中急痛者、先与小建中湯、不差者、小柴胡湯主之。」

この条は、陽脉濇、陰脉弦と分けているのは、症状に波があることを現わしています。
つまり腹中急痛には、急に痛む時と痛まない時があります。
腹中が痛む時は、脈は硬直して弦になります。痛みが和らぐと緊張が解け、逆に脱力し脉は濇になります。
この状態は、小建中湯と小柴胡湯の境界線にあります。
つまり原因が背中合わせにあり、小建中湯と小柴胡湯が背中合わせに密着しています。
・・・どのように表現したら良いのでしょうか。・・・
例えば、小建中湯が腸の緊張を改善する処方とし、小柴胡湯が胸膜、横隔膜の炎症を改善する処方とした場合、横隔膜付近の痛みの原因が腸の緊張なのか、横隔膜の炎症なのか分からないということです。
「区別が付かないので、小建中湯から服薬してみましょう。」ということです。

そうなると、この腹中急痛が、小柴胡湯の病気へ進行すれば102条の症状が少しずつ加わってきます。
また102条も、病気が進行すれば腹痛が加わるでしょう。

102条と103条は、同じ原因ではありますが、そのはじめに病巣が広がる場所の違いによって分けられています。

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しょうかんぽん

Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

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