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71 五苓散

71「太陽病、発汗後、大いに汗出で、胃中乾き、煩躁して眠るを得ず、水を飲むを得んと欲する者は、少々与え之を飲ませ、胃気をして和せしむれば則ち愈ゆ。若し脈浮、小便不利、微熱、消渇する者は、五苓散之を主る。」

問題は「太陽病」から始まっていること。
発汗後に、多量の汗が出ることです。

普通は、発汗過多のように発汗中に汗の量が多いのですが、「発汗後」と書かれているので発汗が終わった後に、発汗があるということになります。
この条文は64条に対比しています。
64「発汗過多、其人叉手自冒心、心下悸欲得按者、桂枝甘草湯主之。」
64条は麻黄の副作用の動悸と考えました。
この71条も麻黄の副作用として、発汗が止まらない場合のあること示しています。
本来はネガティブフィードバックが働けば、水分を補給すれば良いのですが、ポジティブフィードバックになるとこの悪循環は止まらなく、「小便不利、微熱、消渇」と脱水状態になります。

「胃気和」が2条続きます。
70条は、少しの実熱です。処方が調胃承気湯ですから、気の停滞により熱を帯びてきたので、停滞を解消します。
71条では、水と五苓散です。
胃の熱を消す為に水を飲むわけではありません。
水を飲みたいと訴える人に、「少しだけですよ。」と制限させて少々の水を与えて、胃が水を受け付けることができるかを見なさい。となります。
決して、汗で失った津液を補うというものではないこともわかります。

胃気が和さない場合は、脈浮、小便不利、微熱、消渇となります。
発汗後の悪循環により、心は亢進状態なので脈は浮となり、小便不利は津液の保存に働いている正しい生理反応です。
微熱は、体内の津液が必要量ない為に起こる発熱です。
消渇は激しい口渇です。
口渇があっても水が吸収されないのがこの条文の状態です。
つまり、「胃気」の一点で水の流通が止まっています。
腎は正常なので、津液の保存の為に小便の量をできるだけ少なくします。
体は乾燥して微熱になり、その為口渇として水分補給を必死に訴えています。
ですから「小便不利、微熱、消渇」は、病的な症状ではありません。
これらは、飲む水が胃を通り、腸から吸収され、体内に巡れば、全て解決できます。
その為の五苓散です。

ここで一番大切なことは、「欲得飲水者、少々与飲之」です。
発汗量が多いことから、その津液を水飲で補うことを意味しているのではないので、飲水量が多いと胃気の状態を悪化させることになります。
必ず少々の水量を守ってください。
少々の水が飲むことができる場合は、30分ぐらい後にまた少々の水を飲ませてください。
1回の胃の受け付ける水の量がとても大切です。
(74条の水逆をイメージしています。)

文頭に「太陽病」とする意味は、なんでしょう。
本来はこの場所に無かった病気を「脈浮、小便不利、微熱、消渇」を太陽病の範疇であると追記する意志の表れなのか、それともこの71条の状況は、これまでの条文の流れの中で「胃気和」としてはこの場所だが、状態の様子は違う為、太陽病として違いを現わしているのかもしれません。

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しょうかんぽん

Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

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