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68 芍薬甘草附子

68「汗を発し病解せず、反って悪寒する者は、虚するが故なり。芍薬甘草附子湯之を主る。」

64条に対比しているとします。
64条では、発汗過多による動悸に桂枝甘草湯となり、これは麻黄の副作用と考えました。
これに対し、この68条では発汗したら虚してしまった。
それは、発汗前よりも悪寒が激しくなったことでわかります。
つまり、発汗過多により、副作用の動悸と虚になる場合があることを示しているのです。

「反悪寒」は、何を意味するのでしょうか。
本来悪寒は、外寒による皮膚組織の緊張です。ここでは、外寒がないのに悪寒がし、それは身体自身が皮膚組織への血行を維持できないために緊張するのですから、芍薬甘草附子湯を使いますとなります。
この悪寒が発汗以前から有る場合は、「反」ではなく「更」になるか、または「発汗不徹」となり、虚に繋がらないので発汗することにより現れた悪寒となります。
体表が暖めることができずに緊張し悪寒がする場合でも、やはり脈は緊かもしれません。
そう考えると脈は沈緊となり、前条の「脈沈緊」と関係があるかもしれません。

64条の発汗過多なのか67条の脈沈緊なのか、どちらでしょうか。

64条の場合ならば、発汗が多すぎたと思うのは、その後の症状を診て思うのですから、若しその後の症状がなかったならば、発汗は多すぎたことにはならなりません。そうすると、発汗が多すぎたかもしれませんが、発汗前の症状は治っていると思われます。
だから発汗しても治らなかった場合に68条が繋がってもおかしくありません。

67条の場合を考えると、上記したように脈証が同じになることがポイントになります。
脈沈緊において汗を発した場合、「動経」と「反悪寒」の場合があると解釈できます。
もし、脈沈緊でないとするならばこの関係はないと考えます。

康治本では、次の69条の後に調胃承気湯とひとつの条文になり順序と文章が違います。
「発汗若下之後、心下逆満、気上衝胸、起則頭眩者、茯苓桂枝白朮甘草湯主之。」
「発汗、若下之、病仍不解、煩躁者、茯苓四逆湯主之。」
「発汗若下之後、反悪寒者、虚也。芍薬甘草附子湯主之。但熱者、実也、与調胃承気湯。」
の順番になっています。

これを見ると、
初めに発汗または下して元の病は治ったが、心下逆満が起こった場合は、茯苓桂枝白朮甘草湯主之になり、
発汗または下して元の病も治らずに、煩躁が起きた場合は茯苓四逆湯主之になり、
発汗または下して元の病は治ったが、悪寒が現れた場合は虚だから芍薬甘草湯主之になり、熱者は実なので与調胃承気湯となります。

このように康治本が元で、それから改訂されたと考えると、67条の脈沈緊の発汗後に動経と悪寒の場合があると考えた方が正しいようです。

そうなると「病不解」は、脈沈緊の前の条文である「心下逆満、気上衝胸、起則頭眩」を指し、この状態に悪寒が加わったと思われます。
ここは、康治本と違うところですが、これには70条が絡んできます。

「発汗若下之後、反悪寒者、虚也。芍薬甘草附子湯主之。但熱者、実也、与調胃承気湯。」の条文が
68「発汗病不解、反悪寒者、虚故也。芍薬甘草湯附子主之。」
70「発汗後、悪寒者、虚故也。不悪寒、但熱者、実也、當和胃気、与調胃承気湯。」
と2条文に分別して書かれています。

この改訂の意味は、虚の悪寒の場合に「心下逆満、気上衝胸、起則頭眩」が残っている場合と残っていない場合に分けられたのです。
「心下逆満、気上衝胸、起則頭眩」と「悪寒」の場合は、芍薬甘草附子湯を服用。
「悪寒」だけの場合は、通常の虚による悪寒として対処してください。
となります。

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Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

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