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354 脉滑而厥者、裏有熱、白虎湯

354「傷寒脉滑而厥者、裏有熱、白虎湯主之。」

「傷寒脉滑にして厥する者は、裏に熱有り、白虎湯之を主る。」

「滑の脈は、往来、前却て流利、展転替替然として数と相似る。」
「数の脈は、去来、促急。」
滑脉は数と似るということは、脈拍は早いということになります。
ですから、これは熱になります。

太陽病「傷寒脉浮滑、此表有熱、裏有寒、白虎湯主之。」とあります。
この厥陰病では、太陽病と逆になっており、表は厥冷、裏は脉滑より熱有となっています。
脉促でなければ、熱の症状はないものと考えます。

白虎湯の適応判定には、口渇とか発熱や熱感はなく、ただ脉滑のみではないでしょうか。
もし太陽病の白虎湯において脉浮数ならば、表熱は脉数に現れていますが、裏寒はどこに現れているのでしょか。

数ではなく滑の変化の病理的理由がはっきりしないので説明できませんが、どちらの場合も寒熱が分離していると考えられます。
石膏を強い寒剤とすると病態は熱にならないといけなくなる、という処方から病態を決定するのはよろしくないと思います。
「裏有熱」と病理を言葉で書かなくてはならないのは、症状からは判断できないときの書き方です。

前条からの流れを考えると、前条では脉数で時に停止する場合は灸をすると熱刺激を与えるとなっています。それに対し、脉数とは少し違う滑では、手足が厥するは同じなのですが、白虎湯で熱を除く治療になります。

以前の条文を見てみましょう。
26「桂枝湯を服して、大いに汗出でた後、大煩渇し解せず、脈洪大の者は、白虎加人参湯之を主る。」
洪水の用になった状態を収める
174「傷寒若吐若下後、七八日不解、熱結在裏、表裏倶熱、時時悪風、大渇、舌上乾燥而煩、欲飲水数升者、白虎加人参湯主之。」
裏熱と考えるのは、「大渇、舌上乾燥而煩、欲飲水数升」のためです。
表熱は、「時々悪風」だからです。
表熱より裏熱のほうが大きいのは明らかです。
この裏熱が吐しても下しても解しないので、結していると考えています。
175「傷寒無大熱、口燥渇、心煩、背微悪寒者、白虎加人参湯主之。」
これも裏に熱が結した状況です。
176「傷寒脈浮、発熱無汗、其表不解者、不可与白虎湯、渇欲飲水、無表証者、白虎加人参湯主之。」
これは熱が裏に結しても無汗の場合は、白虎を使用してはいけない。
発熱無汗で麻黄湯を服用しても発汗しない、熱結していると考えて白虎を使うのはダメ。目標は汗がある、渇することになります。
182「傷寒脈浮滑、此表有熱、裏有寒、白虎湯主之。」
脉症のみから、表熱、裏寒を確認するのでしょうか。
354「傷寒脉滑而厥者、裏有熱、白虎湯主之。」と比較すると、厥があるから裏に熱が有ると考えられます。
354条では脉滑は浮ではなく、182条では脉滑は浮であり、しかし指圧して沈の場所では脈が感じられなくなる浮虚の脉ではないでしょうか。
また182条の脉浮滑を脉浮数と判断すると、裏虚のある表寒実症となります。
手足の冷えとて、外寒によるものと考えれば、脉浮数となってしまいます。
脉症の数と滑の違いは、全てを大きく変えてしまいます。

厥がなければ表有熱裏有寒(182条)となり、厥があると表寒有裏有熱(354条)となるのではないでしょうか。
つまり気血の表と裏のある量のバランスが崩れた場合に、白虎湯を使うことになります。

227「三陽合病、腹滿、身重、難以轉側、口不仁面垢、讝語、遺尿、発汗則讝語。下之則額上生汗、手足逆冷。若自汗出者、白虎湯主之。」
229「陽明病、脉浮而緊、咽燥、口苦、腹滿而喘、発熱汗出、不悪寒反発熱、身重。若発汗則躁、心憒憒反譫語。若加温鍼、必怵煩躁不得眠。若下之、則胃中空虚、客氣動膈、心中懊憹、舌上胎者、梔子豉湯主之。若渇欲飮水、口乾舌燥者、白虎加人參湯主之。若脉浮、発熱、渇欲飮水、小便不利者、猪苓湯主之。」

脈が速いのは、熱と表現されます。
感染、貧血、甲状腺亢進、心臓疾患、呼吸疾患などによる心拍の増加は熱となり、また神経の状態による不安や緊張からくる心拍の増加も熱と表現されています。
この状態の中から、白虎湯はどの熱に対応しているのかを考えます。
炎症性の発熱はない状態の熱ではないでしょうか。
26条では、「発汗した後」です。発汗により発熱は解したが、大煩渇が解しないと解釈できます。
174条では、一般的には発病してから7~8日経過しているだけでも少陽病の時期と考えられます。「吐下後」ということは、発汗の状況ではないことが分かります。
175条では、無大熱とはっきりした熱のないことが確定しています。
176条では、発熱無汗が解しない者には白虎湯を与えてはいけない
そして182条では、脉症が数ではなく滑となります。
この数と滑が、心拍数が多くなっている原因が異なることによって、橈骨動脈の脈波の状態の異なりを表していることになります。

脉症の数と滑の違いを、身体の状態の違いとして理解できるような解釈を必要としますが、後に取り組みます。

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プロフィール

しょうかんぽん

Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

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