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261 262 血便 抵当湯

261「病人無表裏証、発熱七八日、雖脉浮数者、可下之。仮令已下、脉数不解、合熱則消穀喜飢、至六七日、不大便者、有瘀血、宜抵當湯。」

「病人表裏証無く、発熱七八日、脉浮数の者と雖も、之を下すべし。仮令下し已り、脉数解せず、熱合わさり則ち穀を消し喜しば飢え、六七日に至り、大便せざる者は、瘀血有る、抵当湯に宜し。」

「無表裏証」太陽病でも陽明病でもなく、つかみどころがない状態です。
(発熱は証にはならないようです。)
ただ発熱と脉浮数のみの場合は、之を下しなさい。
下しても、脉浮と発熱は解しても、脉数は解しないのは、熱が合わさり、穀を消化ししばしば飢え、そして6~7日が経過し、その間大便が出ない者は、瘀血があります。

もしも6,7日の便秘後、抵当湯を服用して、出た便が黒いタール便だとしたら、この6,7日前に上部消化管内で出血していることになります。
そうなると、この場合の脉数である心拍数の増加の原因は、出血による血虚と考えるか、痛みは無いとしても出血部位の緊張か痙攣に因るものと考えられます。
一時的な出血から血虚になるとは思いませんので、消化管の出血部位の影響が脉数となる原因となります。

消化管の出血の80%は、自然に止血します。

条文前半の脉浮数は発熱によるものですが、後半の脉数は出血部位の緊張によるものとなります。

発熱を伴い血便となる胃腸炎は、細菌や微生物の感染によるものと考えられます。
しかし胃腸炎では、腹痛も現れるはずです。
表裏証無しではありません。
結局、表裏証が有る場合はそれなりの判断ができるので、この条文では判断ができない場合を取り上げています。
しかし、病態は消化管内出血だと思います。
消化器官の様子を示しているのが「合熱消穀喜飢」です。
「合熱して穀を消化し、しばしば空腹になる」とは、合熱して消化が正常に近い状態になったようです。(以前にそうではない状態の時があったことになります。)
しかし合熱の熱は脉数から推察した熱ですから、熱によって消化が亢進したとはなりません。
これが6~7日間の様子であり、排便がありません。
排便がないということは、胃腸の運動が抑制されているので、止血時にはOKです。
これを身体自身が、消化管内出血を止血するため、胃腸の運動抑制をしたと考えてもよいのでしょうか。
この微妙な状況を「合熱消穀喜飢」という表現になっているのかもしれません。

瘀血とは停滞する血です。
これは、消化管壁で出血する状態の血と、出血した血を指しています。
そして6~7日過ぎ、自然に止血した後の血餅を処理するために抵当湯を与えます。

262「若脉数不解、而下不止、必恊熱便膿血也。」

「若し脉数解せず、而して下止まざるは、必ず協熱して便膿血する也。」

前条と違い下痢と血便ですから、出血が持続しているため貧血になり、そのために心拍数が増加して脉数は更に早くなります。
更に出血が続づき、本格的に貧血になれば顔面蒼白になり血虚は明らかになります。

血便に2通りあることを説明しています。消化器内で出血してもすぐには血便にならない場合と、消化器内の出血が下痢と共に血便として確認できる場合があります。
前条のように、消化管内出血が一時的に有り、その後食欲がもどり、6~7日便通が無い場合は止血できているので、抵当湯を与えて血餅を処理することができます。しかし下痢と血便が続いているときは、抵当湯はダメです。
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しょうかんぽん

Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

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