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220 脉弦者生 濇者死

220「傷寒若吐、若下後不解、不大便五六日、上至十餘日、日晡所發潮熱、不悪寒、獨語如見鬼状。若劇者、發則不識人、循衣摸牀、而不安、微喘直視、脉弦者生、濇者死。微者、但發熱讝語者、大承氣湯主之。若一服利、則止後服。」

「傷寒若しくは吐し、若しくは下し後解せず、大便せざること五六日、上りて十余日に至り、日哺所潮熱を発し、悪寒せず、独語鬼を見る状ちの如し。若し激しき者は、発すれば則ち人を識らず、循衣摸牀して、して安からず、微喘直視す、脉弦なる者は、濇なる者は死す。微なる者は、但発熱譫語する者は、大承気湯之を主る。若し一服して利すれば、後服を止む。」

場が陽明の胃家なので、治療の主は、発汗ではなく吐下法となります。
吐下をしたけれども解せず、大便が五六日出ず、更に10日余り経つころに、夕方になると潮が満ちるように発熱となる、しかし悪寒はない、独り言を言って精神異常の如くに見える。激しい場合は、人を識別することができず、着ているものや床を撫で回し、不安におびえ、微にぜいぜいし目は据わっている、脉が眩の者は生き、濇の者は死す。
以上の病態に於いて、脉証が弦と濇の場合があるということは、同一の状態なのに脉証が違うのでしょうか。
前条では、筋肉の麻痺がおこる状態は死に近いといい、この条では便秘と潮熱から現れる症状が精神の異常となります。

これは脳症なのでしょうか。

では脳症を起こしているとして、脉弦と濇の違いはどのようになっているのでしょうか。
脳症と言えば、インフルエンザ脳症ですが時間経過と発熱パターンが違います。それよりも肝性脳症のほうが近そうです。胆管の閉塞に因る発熱や門脈圧の亢進による肝性脳症と胃家のトラブルと考えることができます。
このように考えると、最初から眩と濇に分かれるのではなく、初期では眩であり、末期では濇になると考えた方が自然です。
胆肝のトラブルと言えば黄疸ですが、ここでは黄疸は現れずに脳症がハッキリと現れています。
この場合は、慢性肝疾患である者が、感染により肝機能が悪化し、脳症を発症したとなります。
慢性肝疾患の脉証は弦でしょうか。それとも潮熱と精神異常によって脉弦になるのでしょうか。とにかく血管が緊張しています。
そして異常行動、意識障害などの機能障害と神経障害となり、この結果眩の脈が次第に身体の機能障害が多くなるにつれ濇に変化していくものと考えられます。
つまり、この場合の脉濇は、脳の障害の程度を示しています。

もしこれが肝性脳症だとすると、下剤によって腸内のタンパク質を排出し、食物の腸内の通過速度を上げることにより、血中のアンモニアを減らすことができ、脳症を改善できるという現代医学の治療と重なるところがあります。

眩(ゲン)・・・硬直、緊張している脉証
濇(ショク)・・・しぶっている。渋(じゅう)の脉証とも言われる。。
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しょうかんぽん

Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

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