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217 218 219 死

前条の重篤な病態では、やはり死を覚悟しなければならないようです。
それが、次の3条となります。

217「夫實則讝語、虚則鄭聲、鄭聲者、重語也。」

「夫れ実すれば則ち譫語し、虚すれば則ち鄭聲す。鄭聲の者は、重語なり。」

譫語(せんご)は、高熱にうなされたときのうわごとで、力のある声で、支離滅裂な言語を発する。
鄭聲(ていせい)は、声に力無く、ぶつぶつと同じ言葉を繰り返す。(重語)

潮熱は、ついに脳症になるのか、または全身の機能低下となるのか。

218「直視、讝語、喘滿者死、下利者亦死。」

「直視、譫語、喘満する者は死す、下痢する者も亦死す。」

目が据わったままになりうわごとを言って、ぜいぜと息づかいが荒い人は死にます。
また喘満しなくて下痢する人も死にます。

死前喘鳴のことでしょうか。
死前喘鳴とは、唾液や分泌物が咽頭や喉頭に貯留し、呼気時にゴロゴロと不快な音が出現する症状です。

219「發汗多、若重發汗者、亡其陽、讝語、脉短者死。脉自和者不死。」

「発汗すること多くに、若し重ねて発汗する者は、其の陽亡び、譫語し、脉短の者は死す。脉自和する者は死なず。」

脉が短になるとは、どういうことでしょうか。
脉波の山幅が短くなれば、数が増えます。
そうなるとこの脉短は、脉波の上しか指先に感じられないことと考えます。
つまり脈波の基線レベルの低下が考えられます。
「脉波の基線レベルの変化は、呼吸の効果により現れることが認められています。慢性気管支炎、喘息、肺気腫などでは、それほど心拍数が多くない場合でも認められ、これは静脈環流相に呼吸の影響が強くあらわれる為と思われなす。また呼吸疾患の他には、重症筋無力症や周期性四肢麻痺などでは、骨格筋の広汎な麻痺により、静脈血環流に対する筋肉系のポンプ作用が失われると、呼吸による胸腔内圧の陰性化によって静脈環流がおこるようになり、脉波上に呼吸効果があらわれます。この時は、呼吸頻数はないので8~10脈波ごとの大きなゆるやか基線動揺がみられます。」(東京女子医科大学学術リポジトリより)
上記から分かるように、脈波の基線に呼吸効果が現れるのは、骨格筋の機能低下に因る静脈環流が減少することが前提として考えられます。
他には、末梢循環不全や低血圧、低体温では、血流が少なくなるため脈の振幅が小さくなります。
しかし血流量が減少することで、脈波振幅が小さくなる脉証は弱、微ではないでしょうか。
やはり、脈波振幅はそのまま維持し、全体に沈み込むように基線が低下する状態を脉証の短と考えます。それは筋肉系ポンプが麻痺し静脈環流が起こらない病態を示しています。
それは、死に近いことになります。
このように考えると、この脉証短の状態の変化が予測できます。
それは、前に書いてあるように8~10脈波ごとに脉の浮沈が感じられるはずです。呼吸効果により基線の浮沈が起こるので、短脉にもそれが現れるはずです。死に近ずくほど、短脉は沈んでいき、回復する場合、初めは脈波に呼吸効果が現れますが、筋肉系ポンプ作用が回復すれば、呼吸効果による基線の変動からくる浮沈がなくなり、脉証が短でもなくなることになります。
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しょうかんぽん

Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

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