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216 潮熱 小承気湯

216「陽明病、潮熱、大便微鞕者、可與大承氣湯。不鞕者、不可與之。若不大便六七日、恐有燥屎、欲知之法、少與小承氣湯、湯入腹中、轉失氣者、此有燥屎也、乃可攻之。若不轉失氣者、此但初頭鞕、後必溏、不可攻之、攻之必脹滿不能食也。欲飮水者、與水則噦。其後發熱者、必大便復鞕而少也、以小承氣湯和之。不轉失氣者、愼不可攻也。」

「陽明病、潮熱し、大便微に鞕き者は、大承気湯を与うべし。鞕からざる者は、之を与うべからず。若し大便せざること六七日なれば、恐らくは燥屎有らしむ、之を知らんと欲するの法は、少しく小承気湯を与え、湯入りて腹中に、転失気する者は、此れ燥屎ある、乃ち之を攻むべし。若し転失気せざる者は、此れ但だ初頭鞕く、後に必ず溏す、之を攻むべからず、之を攻むれば必ず張満し食する能わざる也。水を飲まんと欲する者は、水を与ふれば則ち噦す。其の後発熱する者は、必ず大便復た鞕くして少なきなり、小承気湯を以って之を和し。転失気せざる者は、慎みて之を攻むべからず也。」

この条文は前条の「陽明病、脉遅、汗出でと雖も悪寒せざる者、其の身必ず重く、短気し、腹満して喘す、潮熱ある者は、此れ外解せんと欲す、裏を攻むべきなり。」の裏を攻めるときの診断基準を記述しています。

「陽明病、潮熱し」・・・裏を攻める病気である前提
次に判断することは
「大便微に鞕き者は、大承気湯を与うべし。鞕からざる者は、之を与うべからず。」
なぜに微なのでしょうか。
普段よりも少し硬ければ、大承気湯を使っても良い範疇に入ったことになります。

少し硬い大便のほかに便秘の場合もあります。
「若し大便せざること六七日なれば、恐らくは燥屎有らしむ、之を知らんと欲するの法は、少しく小承気湯を与え、湯入りて腹中に、転失気する者は、此れ燥屎ある、乃ち之を攻むべし。」
もし六七日大便が出ない場合に、乾燥し硬くなった便が詰まっている場合とそうではない場合があります。その判断は小承気湯を服用しておならが出れば便が詰まっているとわかります。詰まっていれば大承気湯で攻めることができます。

「若し転失気せざる者は、此れ但だ初頭鞕く、後に必ず溏す、之を攻むべからず、之を攻むれば必ず張満し食する能わざる也。水を飲まんと欲する者は、水を与ふれば則ち噦す。」
小承気湯を服用し、おならが出なく、最初の大便だけが硬く、その後からは下痢様な便になる、これは大腸が機能していないため排便する力がないと考えます。
六七日も腸の中に便があれば、大腸において便から水分が奪われて硬くなるのが普通だと思います。それが出来ない状態の大腸と考えられます。だから攻めると張満し食べられなくなります。

大腸が水分の吸収することができない状態であるために、身体の津液が減少し水分を欲するのは当然です。しかし、この条文では水を欲することより欲しないほうが良いように書いてあります。つまりこの場合の津液の減少は、大腸の問題ではなく、潮熱のためでしょう。
つまり水を飲まんと欲するのは、津液が減少するほど、潮熱に犯されていることになり、おならの出ない者とは別に「水を飲むことを欲する者」を判断基準としているように思います。

水を与えるとしゃっくりになるとは、どういうことでしょう。
前に大腸の弱さが指摘されているのですから、胃弱であっても良いように思えますが、それならば噦・しゃっくりでなく、痞や胃内停水ではないでしょうか。しゃっくりは横隔膜の痙攣です。胃に水が入った刺激が横隔膜の痙攣を誘発したことになります。横隔膜は、それほど調子が悪い、これは潮熱を発する臓器の病がそれほどに体力を奪っていること現わしています。

「其の後発熱する者は、必ず大便復た鞕くして少なきなり、小承気湯を以って之を和し。転失気せざる者は、慎みて之を攻むべからず也。」
小承気湯を服用させて胃気が和せば治り、その兆候はおならが出ます。
おならが出ない場合は、腸が弱っているからなので、慎重に様子を見て攻めてはいけません。

この条文は、小承気湯によるおならの有無に因って様子を繰り返し見ています。
ということは、この場合の病気がスムーズには治らないことがわかります。

陽明病・潮熱は、しんどい病気ですね。治るのでしょうか。

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Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

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