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199 陽明病 脉緊

199「陽明病、初欲食、小便反不利、大便自調、其人骨節疼、翕翕如有熱状、奄然発狂、濈然汗出而解者、此水不勝穀氣、與汗共并.脉緊則兪。」

「陽明病、最初は食を欲し、小便反って不利し、大便自から調い、其の人骨節疼み、翕翕と熱有る状ちの如く、奄然と狂を発し、濈然と汗出でて解する者は、此れ水、穀気に勝らず、汗と共に併せて、脉緊なれば則ち愈ゆ。」

「病気の初診では、食欲があり、小便が出にくく、大便は正常。
医師の思いは、陽明病において食欲が有り、小便が出にくいならば、大便は硬くなるはずなのに、大便は正常。
ところが次の診察では、関節が痛み、だらだらとした熱状があり、突然発狂するが、勢い良く汗が出る場合は解する。これは胃の穀気が水に勝てば、熱邪を汗と共に追い出し、脉緊も正常になる。」

この場合は、胃気が邪に勝れば、自然に治ることを言っています。

脉緊ですから、表は緊張し、そのために関節が痛みます。汗はありません。この熱状は陽明からあふれ出てくる熱です。突然の発狂は熱の発散が無い為に、体内に溜まった熱が軽い脳症を起こしたのでしょうか。

それが発汗と共に一気に改善するならば、外寒による表寒実証と同じようです。
それでは、矛盾します。
外寒で無く脉緊となる説明が必要です。
脉証の緊は、血管自体が硬くなっている眩とは違い、血管以外の表の組織が硬くなっている為、血管の自由が奪われ硬く感じられると考えています。

この状態になる前が、「食を欲し、小便反って不利し、大便自から調い」であり、胃家の一員である大腸における水分のコントロールは正常に機能していることを示している為、結局小便不利は腎臓(または膀胱)がその調節機能を失っていることになります。
そう考えると、脈緊となる理由は浮腫となります。もう一つ確かなことは、血管内の気血に異常はないことです。
ありがたいことに、脉証に浮沈の記載は有りません。

突然の発狂については、現在の発狂でなくてもよく、正常ではない精神状態、不安、イライラでもよいと思います。

この条文は何を言いたいのでしょうか。
初診に於いては、病的な症状は尿不利だけです。
2回目の診察では、症状が一変します。
それでも汗が十分に出れば治ります。
ここで大切なことは、胃と腸が正常であることですか。
「病気になっても、胃家が水穀を消化することができれば、自力で治る可能性がある。」ということでしょうか。
しかし、引っかかることは「初欲食」なので、「後不欲食」となりそうです。
それでも「不能食」ではないので良いのかもしれません。
また、脉緊を示さない場合は、血管内の気血が十分でなく胃腸は正常ではないことに気が付きなさいという注意でしょうか。

もう一度考えます。
胃の機能は、多少悪いが食することは出来ます。
便秘になるところを、ならないように自らコントロールしていることを「大便自から調い」と表現しています。
大腸が陽明熱で便秘にならないのは、水を腸にシフトしている為で、結果小便が不利になります。(腎のトラブルではないので、小便反不利と「反」があります。)
本来の陽明の熱ならば、表から汗が出て放熱をします。
それが無い為に、身に熱がこもってしまい、出口を求めて表に熱が集まります。
この熱が津液を表に導くことにより、浮腫になります。
当然汗が出れば、この熱は解し、基本の陽明になります。
陽明の基本は、津液が発汗により減少することで胃家実となります。
逆に津液が減少しなければ胃家実、陽明にならないとも考えられます。
では津液の製造が十分であるならば、最初から陽明にならないのでは?
病気はバランスを崩すもので、治るということはバランスが戻ること。
初め病気になった時は陽明の熱が発生し、やがて大きくなったが、極まった時点で発汗が始まり、それを受けて胃家は津液の製造を亢進し発汗をホローすることができたので解したとなります。

「不能食」となってしまってはダメ。
脉は緊となるべく血液の気血が充実していることが不可欠となります。
残る問題は、どうして汗が出ないことになったのか?
汗になるべき水も大腸にシフトしてしまったのでしょか?
腸も胃家の一員ですので、この腸の強さもまた胃家実と言えるのかもしれません。

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Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

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