スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

171 大柴胡湯

171「傷寒発熱、汗出不解、心下痞鞕、嘔吐而下利者、大柴胡湯主之。」

「傷寒発熱、汗出で解せず、心下痞鞕し、嘔吐して下利する者は、大柴胡湯之を主る。」

ここに柴胡剤が記載されると、考察に関連する範囲がとても広くなります。
98条から171条までの中で考えることになります。
107「太陽病、過経十余日、反二三下之、後四五日、柴胡証仍在者、先与小柴胡湯。嘔不止、心下急、鬱鬱微煩者、為未解也、与大柴胡湯下之則愈。」
柴胡湯証は胸膜腹膜の異常に関連しています。その一部が心下痞にもなるということがこの171条から分かります。
逆に考えると、心下痞だけでは対応処方は決められないことになります。

たとえば、
心下痞鞕・下痢・外証・・・桂枝人参湯
心下痞鞕・悪寒・・・桂枝湯、瀉心湯・附子瀉心湯
心下痞鞕・乾嘔・汗出・・・十棗湯
心下痞鞕・下痢・乾嘔・・・甘草瀉心湯

桂枝人参湯に嘔吐があっても良いと思います。
また、外証には微熱や悪寒が含まれても良いと思います。
発熱があるならば悪寒があり、桂枝湯の対象と考えても問題ありません。
乾嘔が嘔吐になったとしても不思議とは思いません。
つまり少し拡大解釈をすると可能性はいろいろ出てきます。
しかしそれでは大柴胡湯の選択ができません。

私には説明できないので、「傷寒論入門・森田幸門著」から抜粋します。
「本条は発熱、胸中痞鞕、嘔吐、下痢する場合の治法を論ずる。之等の各証候を取り上げその類似点から柯韻伯は、汗いで解せず蒸々として発熱するものは是れ調胃承気湯の証、汗いで解する後心下痞し下痢するものは是れ生姜瀉心の証、此は心下痞鞕し協熱して利し表裏解せざるは桂枝人参の証に似る、然れども彼は妄りに下したる後にありて嘔せず、則ち此は未だ下を経ずして嘔す、斯く虚実補瀉の由って分かる所なり、・・・・・頑固な発熱、それに嘔吐下痢があり、そのために胸中の痞鞕する場合で、発熱は柯韻伯のいえるが如く蒸々発熱、即ち調胃承気湯の発熱に似て、嘔を伴う点に於ては、小柴胡湯の証に似ているが、既に前編第110条に記載せる胸脇満、嘔、微利、潮熱の大柴胡湯証に最もよく類しているから、同条と同様大柴胡湯の指示となる。」
「この証が瀉心を用いずして大柴胡湯を用いるものの区別は発熱の字の上にあり、といいて、心中痞鞕は腸管に病変があるため二次的に起る証候であること、従って之を裏気内拒の痞と称し、また生姜瀉心を用いざるは発熱あるを以ってなりとして、瀉心湯との鑑別を述べている。」

発熱の有無が柴胡剤を選択する理由となります。

しかし、実際の「発熱、汗出、嘔吐下痢、心下痞鞕」に対して、私が最初に選択する処方は、五苓散か桂枝人参湯になります。せめて半夏瀉心湯、小柴胡湯が選択できるようになるにはもう少し時間が掛かりそうです。

スポンサーサイト

この記事へのコメント

トラックバック

URL :

プロフィール

しょうかんぽん

Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。