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181 甘草附子湯

181「風湿相搏、骨節煩疼、掣痛不得屈伸、近之則痛劇、汗出、短気、小便不利、悪風不欲去衣、或身微腫者、甘草附子湯主之。」

「風湿相搏ち、骨節煩疼し、掣痛し屈伸するを得ず、之に近づけば則ち痛み劇しく、汗出で短気し、小便不利し、悪風して衣を去るを欲せず、或は身微に腫れる者は、甘草附子湯之を主る。」

前条に続き「風湿相博」ですが、痛みが身体全体から関節に限定されています。
症状も前条より多く「汗出で短気し、小便不利し、悪風して衣を去るを欲せず、或は身微に腫れる者」となっています。
汗が出て・・・汗腺が開いています。交感神経の興奮
呼吸が早い・・・細胞の酸素の取り込みが悪い、胸膜、肋間筋又は横隔膜の緊張によって肺の機能が低下している。
小便の出が悪い
悪風して衣を去るを欲せず・・・さむけがし服を着て暖かくしていたい。衣服でコントロールできるぐらいの悪風。
身微に腫れる者・・・肺機能が低下すると静脈環流も低下し静脈圧が上昇するため末梢における細胞間質液が増加し浮腫として現れる。(これは呼吸が早い理由として、肺機能の低下を主として考えていますが、実際は骨格筋の収縮が原因となりその場合は下記しています。)

この条では、前条の身体全体の痛みから、関節の痛みになっています。
関節の痛みは、関節自身の炎症と考えるのか、骨格筋の緊張により関節の痛みになっているかです。
私は、骨格筋の緊張収縮であり、骨格筋以外の体表組織では汗出て緊張がない状態と考えます。
選択的に骨格筋だけが収縮し、気血が流通していない状況です。それ以外の表の組織には、気血が流通しており、それは汗が出ていることで確認できます。
そして骨格筋の異常が体温の熱生産の低下につながり、多少の悪風となっています。

(前条は、体表のうち骨格筋以外の緊張と考えた方が良いかもしれません。組織を区別して考えることも必要かもしれません。)

交感神経で考えてみましょう。
発汗は、交感神経の興奮になります。
骨格筋の細動脈は、交感神経のα受容体では収縮、β2受容体では拡張します。
この条では骨格筋の収縮を前提としているので、血管も収縮していると考えます。
心拍数は上昇し、気管支は弛緩します。
胸部の呼吸運動をつくりだす内外肋間筋も緊張し、弛緩しないために呼吸が浅くなります。
膀胱の括約筋は収縮し排尿筋は弛緩し尿不利になるか、腎臓がNaの再吸収を促進し尿量が減少して血圧を上げようとしているのでしょうか。
骨格筋が収縮した状態のままなので、体温を維持するための熱生産ができないため寒気となります。
骨格筋の収縮の状態が継続することで、有効動脈血流が減少してしまうので、血圧を上げるためにレニンーアンジオテンシンーアルドステロン系が亢進し、バソプレッシンが分泌され、心房性ナトリウム利尿ペプチドが低下し、尿量が減少し全身浮腫を起こします。
浮腫の有無から、有効動脈血流の程度が分かります。
このように考えると、脉を診る橈骨動脈の状態は、心拍数は上昇するけれど、動脈血流量は少なく、皮膚は発汗が有るので収縮はなく、浮腫傾向にあるが浮腫になるかは場合に因り、橈骨動脈・細動脈自身は収縮となっています。
脉は、沈細渋でしょうか。

このように脉証と条文の病態を結び付けることができるようにしたいです。
この病態に甘草附子湯之を使います。


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プロフィール

しょうかんぽん

Author:しょうかんぽん
傷寒論 厥陰病編が終わりました。
霍亂病の解釈は休憩にします。
ただ今、最初から読み直しています。
このブログのスタートの時とは、解釈に違いがあります。
より独創的な解釈になります。
しばらくお待ちください。
愛知の薬剤師、三品です。

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